筆を扱う極意

この一か月半の間に皆さんは、筆の扱いがかなり上達しました。

以前にお試し講座でやった一筆書きの葉っぱをいまやってみてください。

ご自分が上達しているのが分かると思います。


ところで、意識していない内に

皆さんは筆の動かし方のコツを掴んでます。

体得してると言った方が正確でしょう。


筆を動かすコツとは

「肘」です。


描く線が小さいので、あまり意識できないかもしれませんが、

筆をブレないように動かすには

まず最初に肘を動かす必要があります。


まず最初に肘が動き、それに従って肘より先の腕が動き

その先にある手と筆がそれに付いて行きます。


肘がすべてをリードしているのです。

これが、剣と筆を扱う時の同じコツです。


目をつむって想像の中で、大きな三日月かその他の練習の線を描いてみてください。

8方向に実際に手を動かして。


肘が先に動いて手先をリードしているのが分かりますか?

左方向でも同じです。

肘が先に手を押し出すように動きます。


これを肘を動かさずに、手先だけで描こうとすると

線がブレて安定しません。

こういうのを「小手先でやる」といいます。

 

肘が一か所に固定された状態では

真っすぐに線は引けません。


下から上に向けて一気に線を描こうとすれば、

まず肘が先に上に向かって動き、その後を追いかけるように

筆が付いて行きます。


宮本武蔵の真っすぐな線を見た時

その線を描く時の体の動かし方が「スッと」自分の体の中に入ってきました。


その時

「ああ、こうやって下から上に剣を動かして切っていたんだな」ということが

理解できました。


包丁を使う時も同じです。

刺身を切る時など分かりやすいです。


このコツを先に伝えてしまうと

肘ばかりに意識がいき、おかしな動きになったり、

筆圧の強弱がおろそかになるので先には伝えませんでした。


このコツは体得するものであり

知識で知るものではないから、

ある程度体得した今だからこそ伝えてます。


この腕の動かし方は、鉛筆でもペンでも木炭でも

画材は何を使おうが線を描く時はすべて同じです。


皆さんは、線を描く上でワンランク上のレベルになってます。

筆を扱う練習の副産物です (^^)/





永瀬 哲治   Art in Heart / 心にアートを


 
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